リノベーション会社|フィールドガレージ

不動産

対談企画第3弾|不動産とリノベのちょっと気になる話~不動産の仕事「ローン、売却、賃貸」について~

不動産の裏話とリノベの寄り道トーク

今回は「不動産とリノベのちょっと気になる話不動産の仕事「ローン、売却、賃貸」について~」というテーマで、過去にフィールドガレージでリノベをし、今やそのフィールドガレージで働き始めた、設計担当の早(さき)がフィールドガレージの不動産仲介担当の鹿島さんにお話を伺っていきます。

今回は前回と違ってゆる~くお話しています。

過去の記事はこちら

リノベの前に知っておきたい、不動産取引のリアル

早さん(以下、早):
こんにちは、早です。前回に引き続き、フィールドガレージの不動産担当・鹿島さんをゲストにお迎えしています。前回は、不動産探しからリノベーションまでの流れについてお話を伺いましたが、今回はもう少し深く、不動産取引の裏側やリノベ後のことについて聞いていきたいと思います。

鹿島さん、今回もよろしくお願いします。

鹿島さん(以下、鹿島):
よろしくお願いします。

早:
前回は、不動産を探してリノベーションするまでの流れや、フィールドガレージの不動産部門の取り組みについてお話していただきました。

私自身、不動産の仕事の中身にすごく興味があって。物件の案内をしてくれる方がいるけど、その「案内」以外にどんな仕事があるのか、普段は見えない部分が多くて気になってるんですよね。

鹿島:
そうですよね。

まず、不動産の仕組みとして、大きく「売主側の仲介」と「買主側の仲介」に分かれています。私たちフィールドガレージは、買いたい方の立場に立つ「買主側の仲介」です。

見たい物件がある場合、まず売主側の仲介業者に連絡をして、内見の申し込みをすることから始めます。FAXで売主側の仲介に申し込みを送って……。

早:
FAX !!!

鹿島:
はい。最近はネットでできるところも増えてきましたが、まだFAXでやり取りしているところもあって……(笑)

そうして内見の申込みをして、物件を見に行って、実際に購入したいとなったら、次は「購入申込」に進みます。この段階で希望の条件や引き渡し時期、希望価格などを提出します。

早:
いわゆる「指値」ってやつですね。

鹿島:
そうです。ここでまず、私たちの交渉力が問われる場面になります。まずは、お客さんのご希望に沿って、「このくらいの金額で買いたいんですが、どうでしょう?」と売主側の仲介業者に相談します。

「その条件だと厳しいかもだけど、売り主さんに話してみます」と対応してくれる方もいれば、「その金額は無理ですね」と即答で断られてしまうこともあります。

とはいえ、不動産仲介は売りたい側・買いたい側の思いをつなぐ立場なので、できる限り調整していくのが私たちの役目です。

また、この裏側で、宅建士として最も重要な仕事である、重要事項説明書や契約書の作成もあります。

早:
物件に申込すると、同時に住宅ローンの仮審査に入るんですよね。

鹿島:
はい。ローンが通らなければ購入できませんから、ここがとても重要です。物件は流動的に動くので、できるだけ早く審査に進まないと買い逃してしまうリスクもあります。

早:
最近はスマホでポチポチ申し込みできますよね。うちも住み替えのとき、ネットで申請しました。

鹿島:
本当に楽になりましたよ! 4〜5年前までは紙で申込みして、訂正があればまた印鑑を押してもらいに行って……という流れでしたが、今はネットで一発。もし間違いがあっても、向こうで訂正してくれることもあるので、やり取りもスムーズになりました。

早:
数年で進化しているんですね。

ローン審査では、銀行との相性とか選び方が大事になってきますよね。

鹿島:
おっしゃる通りです。購入者の属性や物件の状態によって、どの銀行がいいかは変わってきます。

たとえば旧耐震、つまり昭和56年以前の建物だと融資対象外にしている銀行も多いです。うちではそういう場合、築50年以内なら融資するソニー銀行を使うことが多いですね。

早:
なるほど。50年以上の物件もあると思うんですが、そういう時はどうしているんですか?

鹿島:
50年超えていたら、SMBC(三井住友)に出しますね。ここは比較的柔軟に対応してくれる印象がありますが、その分、金利が少し高めだったりします。なので、そのあたりのバランスも考える必要があります。


新耐震の物件なら、UFJ(三菱UFJ銀行)を選ばれる方が多いです。やっぱり金利が低いので。とはいえ、銀行ごとに特色がありますし、最終的には銀行の担当者さんの頑張りや密なやりとりが結構大事になってきます。

早:
ネットでAI判定が出てくる時代でも、やっぱり最終的には人が動かしてるんですね〜。

審査にはいろいろな条件が絡んできますが、ご自身の経済状況など、なかなか言いづらい事情がある人もいるでしょうね。

鹿島:
そうですね。実際に、過去の借り入れの滞納などを申告していなくて、審査に落ちてしまうケースもあります。病気の履歴なども、ちょっとデリケートな話になりますし。そういう意味で、お客さんの“見えない部分”と向き合うことも多いですね。

早:
でもそれも含めて、その人に合った方法で進めないといけないってことですよね。

普段やり取りしている相手は不動産屋さんと銀行さんがメインですか?

鹿島:
あと、売買の最終段階では司法書士の先生にも入っていただくので、見積もりを取ったり調整したりもします。税金や初期費用の計算など、ある程度の知識がないと案内も難しいですからね。

早:
住宅ローン控除とか、不動産取得税の有無とかですね。ほんと大きい差が出ますよね。

鹿島:
そうですね。ただ、資格の関係で不動産業者としてアドバイスできる範囲は限られているので、そこは気をつけつつ。でも必要な知識はしっかり持っています。

早:
うちも今の家は住宅ローン控除が使えていて、毎年戻ってきています。

次の家は古いので控除は使えなくて価格も高いけど、立地がかなり良い物件で、資産性も高いのでまあいいかなと……。このへんもトレードオフですよね。

鹿島:
そうですね。最終的にどういう優先順位で決めるかによると思います。

早:
物件って、ただお金を払って終わりじゃないですもんね。住むことで得られる価値があるし、それを積み重ねていくことにも意味があると思うんですよね。家の価値が20年でゼロになるっていうのは、なんだか違和感あって。

賃貸は支払ったら終わりですが、購入してリノベした家なら、それを誰かに引き継ぐこともできますよね。

鹿島:
そうですね。住みながら積み上げた価値を、ちゃんと評価してもらえるようにしたいですよね。

住んでからの“その後”にも寄り添う、賃貸や売却の選択肢

早:
リノベして住んだお客さんとの、その後のお付き合いってどんな感じなんですか?

鹿島:
物件探しからリノベーションをして、気に入って住んでいただいていても、時間が経って家族構成の変化などがあると、住み替えを検討される方ももちろんいます。

そうなったときに、「次はどうしようかな」と悩まれる方は多いですね。賃貸に出すか、売るかという選択肢になるんですが、そういったご相談をいただくことも結構あります。

早:
売却もできるんですか?

鹿島:
はい、やってます。

早:
そうなんだ。リノベ会社のワンストップサービスの不動産屋さんって「買い専門」っていうイメージを持っているかも。ちなみに不動産屋さんって、売りが得意なところと、買いが得意なところって分かれてるんですか?

鹿島:
基本的にはどっちもやりますね。得意不得意はあまりないと思います。不動産屋としては、売却物件を扱えるならどんどん扱いたいのが正直なところです。

早:
なるほど。

鹿島:
なので、「今の家を売って、次の家を買いたい」というご相談もできます。ただ、その際にネックになるのが住宅ローンです。基本的に住宅ローンは2本同時に組めないので、どういう銀行を選べばいいか、そこからまた始まります。

それと、かつては「リノベ済みの物件は売りにくい」って話も、たまに聞きましたね。デザインが独特で買い手がつきにくいとか。でも、それは売り方次第だと思っていて。

早:
そうですよね、売れないのは売り方が悪いんじゃないの?って思っちゃう(笑)

鹿島:
フィールドガレージでリノベした物件なら「欲しい」って人がいると自信を持ってます。実際、売却依頼が来た場合でも、長くても1〜2ヶ月で売れることが多いです。
感度の高い人が集まるデザイン系のポータルサイトに掲載するなど、ちゃんとそういうのを求めている人に届くようにしています。

そうして物件が売れたら、新しい物件を買って、またフィールドガレージでリノベしていただく、というパターンもあります。

早:
うちも最初にリノベした家の売却まで、ひととおりやりました。まだ次の家は完成していないので仮住まいですが……ただ住み替えの手続き、いろいろ複雑で本当に難しかったです。

鹿島:
そう、住み替えって難しい。売れる前に次の物件を見つけちゃった場合とか、タイミングがほんとに難しいです。

早:
まさにうちはそれです(笑)

「先に売って仮住まいして探す」パターンと、「先に買ってしまってあとから売る」パターンがありますよね。買い先行と売り先行。どっちもサポートしてくれるんですか?

鹿島:
はい、どちらもサポートします。少しでも住み替えを考え始めたら、相談してもらえたら力になれると思います。

あとは、住宅ローンを払い終わっていたり、現金で購入した方もたまにいて。そういう場合は「誰かに貸したい」というご相談もあります

早:
賃貸もやってるんですか?

鹿島:
管理まではやってないんですが、集金代行くらいは対応しています。場所にもよるんですが、遠方でなければお受けすることもあります。

早:
なるほど。

鹿島:
物件探しから一緒にやってきたお客さんだと、思い入れもあるんですよね。

「苦労して探して、ようやく住めた場所なので、手放したくない」という気持ちがある。でも家族構成が変わって、住み替えざるを得ない。だから「売る」より「貸す」という選択をされる方もいます。いずれまた戻るかもしれないから、と。

早:
そうですね。フェーズが変わったら、また戻りたいな、って思うかもしれないですよね。

鹿島:
はい。だから「誰かいい人に住んでもらえたら」という想いに寄り添って、賃貸のお手伝いをさせていただくこともあります。

あと、リノベしてない物件を売却するケースもありましたね。次にリノベしたいから、今の家を売る、という流れです。その場合も、物件探しと売却の両方を一緒にお手伝いします。

早:
確かに、リノベした物件ばかりを売るわけじゃないんですよね。お客さんがもともと持っている物件もあるし。

鹿島:
はい、結局はそのお客さんにとって「必要なこと」をやるだけなんです。お客さんとのつながりが第一ですから。

早:
素晴らしい。お客さんファーストですね。

続きは第4弾で

今回はここまで!

対談企画第4弾は「不動産とリノベのちょっと気になる話~自由に暮らしたい人のための不動産リアルストーリー、たまに戸建ての話も~」に続きます。

記事では一部要約や訂正、文言の追加を行っていますが、収録ではそのままの言葉でお聞きいただけます。
インタビュアーの早が行っているPodcastで全編聞くことができますのでこちらもぜひ。

お問合せはこちらから

一覧へ戻る
RELATED BLOG

その他のブログ

EMBRACING YOUR UNIQUENESS, RENOVATIONS THAT RESONATE WITH YOU.
EMBRACING YOUR UNIQUENESS, RENOVATIONS THAT RESONATE WITH YOU.
お問い合わせ
イベント申し込み
イベントに
申し込む