フローリングってどんな種類があるの?設計スタッフが教えるメリットデメリットを紹介!
フローリングってどんな種類があるの?
こんにちは。設計スタッフの笹原です。
住まいづくりで多くのお客様が時間をかけて悩まれるもののひとつがフローリング!床はお家の中で大きな面積を占めるし、マイホームの印象を左右する重要なアイテム。長い時間を共に過ごすフローリング、自分にあったフローリングをしっかり見極めて選びたいですよね。
「けどそれぞれどう違うの?」「一体どうやって選べばいいの?」
初めてのフローリング選びは選択肢がたくさんあって迷ってしまいがち。
今回はそんなフローリングの違いのあれこれ、それぞれの特徴やメリットデメリットを設計スタッフの目線からご紹介していきます。
フローリングの種類
フローリングの種類はその大きく分けて「無垢フローリング」と「複合フローリング」に大別されます。
さらに複合フローリングは表面の化粧材の違いで「挽き板フローリング」「突き板フローリング」「シートフローリング」に分けられます。つまり、フローリングは4種類に分けられます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
無垢フローリング
天然木を切り出して1枚の板にしたものです。
木質感や木の表情が楽しめ、木の持つ温かみや経年変化を感じられるフローリングです。
無垢フローリングの魅力は、季節や気候に合わせて木が呼吸するので天然の調湿効果があるところ。また、杉やヒノキのフローリングは天然のよい香りがします。
100%天然木なので木の持つ復元力を生かし自分で補修が可能というところもメリットのひとつ。物を落として出来た凹みは、程度にはよりますが濡れ布巾を一晩かけておくと水分を吸って目立たなくなってくれます。拭いても取れない汚れ、ひっかき傷などはサンドペーパーで表面をやすり、塗料を塗りなおすことで自分で補修することが出来ます。
デメリットは、温度や湿度の影響でフローリングが伸縮すること。梅雨時期は膨張し、乾燥する冬は伸縮します。製材されてからも無垢フローリングは生きているのです。
膨張によりフローリングの間の隙間が小さくなると、歩いた時に「ぎっ」と床鳴りがしたり、伸縮により隙間が大きくなるとホコリがたまりやすくなったり、乾燥により割れが生じたりすることもあるので、定期的にオイルを塗ったり、水分をこぼしたら出来るだけ早く拭き取るなど、こまめなケアが大切です。また、無垢であるがゆえ幅広のものは材料確保が難しく、90mmや120mmなどスタンダードな幅のものが多いです。
正直手間のかかるフローリングではありますが、手をかけることで長く付き合える素材なので、天然素材の変化を受け入れ愛着を持って楽しめる方にオススメのフローリングです。
複合フローリング
複合フローリングは基材に合板を使用、つまりミルフィーユのように何層かの板を重ね合わせて作られています。温度や湿度による影響(伸縮・膨張)を受けにくく、寸法安定性に優れています。床暖房対応のものも多いです。
それぞれの特徴をご紹介します。
挽き板フローリング
表層に2~3mmと厚めの挽き板を使っているため、質感や足ざわりは無垢材とほぼ同じ。断面をみなければプロでも無垢か挽き板か分からないことも。また、複合フローリングでありながら、表層の挽き板に厚みがあるため、無垢材のように自ら補修することが可能です。
150mmや180mmの幅広のものも中にはあり、迫力のあるゆったりとした空間を作ることも出来ます。
デメリットは、突き板やシートフローリングと比べると平米単価が割高なこと。
しかし、無垢材のデメリットである伸縮・膨張の影響も少なく品質の安定性に優れ、かつ木の質感を無垢同様に楽しめる挽き板フローリングは、いいとこ取りのフローリングと言えるでしょう。なるべく日々のメンテナンスの心配はしたくないけど無垢材のような質感も欲しい、という方にはうってつけのフローリングです。
突き板フローリング
0.3mm~1mm程度に薄くスライスした天然木を合板の基材に貼ったもので、一般に広く流通しています。
突き板フローリングのメリットは、品質が均一で扱いやすい点です。個体差が少ないため、サンプルと実際施工した時の印象が違う!というトラブルがありません。また、上の2つのフローリングに比べて低コストなのも魅力です。
デメリットは表面材が薄いため、キャスター付きの椅子を使ったり、長年の摩耗により表面が削れて下地の合板が見えてしまうこと。一度合板が見えてしまうと自分で補修することはなかなか難しくなります。
お手軽にコストを抑えつつ天然木の表情を楽しみたいという方にはオススメのフローリングです。
シートフローリング
シートフローリングの表層は木ではなく樹脂フィルムなどに木目柄をプリントしたシートを貼り合わせたもの。近年、一見本物と見分けのつかないようなリアルなものも開発されています。
シートフローリングのメリットは突き板フローリング同様品質や仕上がりが均一で施工性が良いこと。また耐久性のあるコーティングを施したものも多く、水や傷、汚れに強いことや低コストなことも挙げられます。
デメリットは、木質感は感じられずビニールのようなつるっとした足ざわりであることや、表層のシートはとても薄いため一度コーティング膜が劣化してしまうと一気に傷んでしまうこと。施工直後はキレイでも長年使用することで待っているのは経年変化ではなく経年「劣化」です。
比較的短期間の使用で安価にサクッと空間をイメージチェンジするのには向いているフローリングだと言えます。
フローリングの塗装
フローリングに使われる主な塗料は「オイル」と「ウレタン」の2種類。
それぞれに性質や見た目、日々のお掃除やメンテナンス方法が異なります。
オイル塗装
まずオイルは「浸透系塗料」と言って塗料を木材に染み込ませる塗装です。木そのものの質感を生かしたツヤをおさえた仕上がりで、さらっとした肌ざわりが特徴です。また、日焼けなどにより飴色に色づく経年変化が楽しめます。
表面に塗膜を作らないため、コーヒーや醤油などの着色、食べ物の油、長時間放置の水分などによるシミや汚れが着くことがあります。日々のお掃除は基本は乾拭きですが、汚れや日々のケアにはメーカー推奨の植物油洗剤を使って固く絞った雑巾で拭きます。それでも取れない場合はサンドペーパーで削り、もともと使われていたものと同じオイル塗料をウエス(布)で塗りセルフメンテナンスが出来ます。
1年に1回ほどオイルを塗り重ねることでシミや汚れがつきにくくなるため、定期的なお手入れをオススメします。
思い立った時に気軽に自分でメンテナンス可能な点はオイル塗装の魅力のひとつです。
ウレタン塗装
ウレタン塗装は木材の表面に塗膜をはることで保護する「コーティング塗料」です。艶のあるものが多いですが、近年はマット仕上げのものも出てきています。
表面は塗膜によりつるっとしています。塗膜により保護されているため木材の経年変化は起こりにくいです。また、塗膜により水分や汚れをはじき基本的にはメンテナンスフリーなので、小さなお子さんやペットのいる家庭などにオススメです。
日々のお掃除はオイル塗装同様、乾拭きもしくはメーカー推奨のクリーナーでのお掃除となります。コーティングされているとはいえ塗膜の下は木材なので、ビシャビシャに濡れた雑巾でのお掃除は厳禁。目地に水分が入り込み、反りや割れの原因となることがあります。
汚れには強いウレタンですが、塗膜に傷がついた場合はセルフメンテナンスは難しいことがデメリット。どうしても直したい傷は専門業者による補修が必要になります。
フローリングの貼り方
貼り方によって空間の印象は大きく変わります。ここではフィールドガレージでよく採用されている代表的な3つの貼り方をご紹介します。
乱貼り(乱尺貼り)
もっとも一般的なのが乱貼りといって、フローリングを一定方向につなぎ目がランダムになるように貼る貼り方で、フィールドガレージでも多く用いられています。使用する材の長さが一定な場合を「乱貼り」といい、ランダムな長さを使用する場合を「乱尺貼り」と言います。施工する上で材料のロスが少ないのがこの乱貼りです。
ヘリンボーン貼り
ニシンの背骨に似ていることから名付けられたヘリンボーン貼り。「矢羽貼り」とも呼ばれています。実は施工にはとても精度が求められ手間がかかり、また材料のロスも出るため、材料費施工費共に少々割高なこの貼り方。しかし賃貸住宅にはなかなかみられないこの動きのある個性的な貼り方は「インテリアにこだわりたい!」という方に人気のデザインです。
パーケット 貼り
パーケット 貼りにも色々な種類がありますが、中でもフィールドガレージでよく採用するのは市松貼りといって3枚or4枚の短いフローリングを組み合わせて正方形状に互い違いに貼る方法です。昔の学校の教室などでよく見かけた、どこか懐かしくビンテージな印象の貼り方です。ヘリンボーン貼り同様材料費施工費は少々割高になりますが、ビシッと整然と貼られた床の表情はなんとも味わい深く、フィールドガレージのお客様にも人気があります。
今回はフローリング選びのポイントとして、その種類と塗装、そして貼り方についてご紹介しました。
フィールドガレージの打ち合わせスペースにはたくさんのフローリングサンプルを揃えていて、設計スタッフがお客様にヒアリングをしてそれぞれのご要望にぴったりのフローリングを様々ご提案いたします。
ご自身のライフスタイルや求めるもの、住まいとどう付き合っていきたいかをイメージしながら、自分にあったフローリングをぜひじっくり選んでくださいね。
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