対談企画第1弾|リノベのための物件探し、どう進める?~現場のリアルを不動産担当に聞いてみた~

リノベーションのための物件探しについてあれこれ聞いてみた!
今回は「リノベのための物件探し、どう進める?~現場のリアルを不動産担当に聞いてみた~」というテーマで、過去にフィールドガレージでリノベをし、今やそのフィールドガレージで働き始めた、設計担当の早(さき)がフィールドガレージの不動産仲介担当の鹿島さんにお話を伺っていきます。
フィールドガレージの不動産担当・鹿島さんの仕事に迫る
早さん(以下、早):
理想の空間をリノベーションでつくるためには、まずその“土台”となる家が必要ですよね。
物件をすでに持っている方は少ないですし、ほとんどの方が中古の不動産を購入してからリノベーションするという流れになると思います。ですが、そもそもその「物件探し」の段階でつまずいてしまっている方が多いのではないでしょうか。
そんな中、フィールドガレージではリノベのための不動産探しをお手伝いしてくれる心強いパートナーがいます。それが今回のゲスト、鹿島さん。物件購入のサポートに携わって約10年のキャリアをお持ちです。
まずは簡単に自己紹介と、フィールドガレージでのお仕事について教えていただけますか?
鹿島さん(以下、鹿島):
よろしくお願いします。フィールドガレージでは、不動産の購入サポートからどんなリノベーションをしたいかなどのヒアリング、資金計画など、お客様の「理想の住まいづくり」をトータルでお手伝いしています。特に私が担当しているのは、不動産探しの段階からお客様と一緒に考えていくという部分ですね。
「どんな家を買えばいいのか」「自分たちの理想が実現できる物件ってどんなものなんだろう」といった悩みから、間取りのポテンシャルを見極めたり、購入後のリノベーションを見据えたアドバイスをしたりと、かなり幅広くサポートさせていただいています。
早:
フィールドガレージでは、鹿島さんが不動産を一人で全部担っているんですよね。
鹿島:
はい、そうです(笑)。
リノベを見据えた物件選びとは?~購入から設計・引き渡しまでの流れ~
早:
物件購入からリノベーション完了までの流れをざっくり教えてもらえますか?
鹿島:
はい。まず最初に、どんな物件を探しているかをヒアリングします。そこから条件に合う物件を紹介して、気になる物件があれば内見して、申し込み、住宅ローン審査、売買契約という流れになります。
早:
物件契約後はリノベーションの設計はどんな感じに進みますか?
鹿島:
無事に物件が契約できたあとは、そこから設計がスタートします。約3か月ほど設計期間があるのでその間、不動産としては住宅ローンの本審査を進めていきます。無事に物件の引き渡しが完了したら、そこから工事が始まり、だいたい工事期間は3ヶ月ぐらい。無事に工事完了したら物件が引き渡しされるという流れです。
だいたい物件契約から6か月後くらいに物件引き渡しという感じですかね。
早:
なるほど。リノベ前提の不動産探しだと普通の不動産探しと何か違う所はありますか?
鹿島:
普通の不動産屋さんと違うのは、“どんな風にリノベーションできるかどうか”を前提にして物件を見ていく点ですね。たとえば、「この壁は抜ける」「このキッチンの位置は変えられる」みたいな視点で、お客様がやりたいことができる物件かどうかというのを一緒に考えます。
早:
確かに、推しポイントが全然違いますよね!
鹿島:
そうですね。妄想を膨らませながら内見します(笑)。「ここの壁抜いたら空間が気持ちよくなるな」とか、「天井抜いたら雰囲気変わるよね」などなど。
早:
やっぱりリノベしたことない人って、元の内装から果たしてどうなるのか、全然イメージできないと思うんですね。本当に良くなるのかな、いくらかかっちゃうんだろう、って不安ですよね。特に、費用面については初めてだと予測がつきづらいなと思います。
鹿島:
お金の面についても確かに他の不動産探しとは少し違いますね。物件価格とリノベ費用を合わせた総予算を住宅ローンで考える方が多いので、そのバランスも事前に相談してもらい、内見時にもこの物件だとこのくらいリノベ費用はかかりそうだとかは毎回お話しています。
物件探しにかかる期間と件数は?
早:
実際、物件探しってどれくらいの期間や件数で決まるものなんですか? 私は20件以上見て全然決まらなかったんですが……(笑)
鹿島:
物件探しが初めての方なら3ヶ月くらいで決まることが多いですかね。2週間に1回ペースで3件ずつ見て、1ヶ月で6件、3ヶ月で18件ぐらい。
ただ、マンションと戸建てで迷っていたり、エリアが定まっていないと、1年くらいかかる方もいます。
早:
私もまさにそのパターンでした。最初は戸建てで探していて、途中でマンションに切り替えて…。
鹿島:
選択肢が広すぎると、やっぱり時間はかかりますよね。逆に、エリアをピンポイントで絞っている方は早く見つかる傾向にあります。
「これだ」と思える物件に出会うには?
早:
どうすれば「これだ」と思える物件に出会えるんでしょうか?
鹿島:
最初の段階では、皆さん希望が盛りだくさんなんですよ。「広さも欲しい、築浅がいい、駅近で……」みたいに。でも、それがすべて揃う物件って本当に少ない。
だからまずは全部挙げてもらって、それに合う物件がどれくらいあるかを知ってもらいます。で、実際に見ていくと、「あれ?意外と古くてもいいかも」「広さもこれで十分かも」と、だんだん優先順位が見えてくる。
最終的に「ここだけは譲れない」というポイントが明確になると、理想の物件に出会いやすくなります。
早:
やっぱり実際に足を運ぶことが大事なんですね。
鹿島:
物件って、本当に十人十色っていうか、一つ一つに個性があるんですよね。立地はもちろん、周りの環境とか、管理状況、それから室内の雰囲気とか、眺望、日当たり……いろんな側面が絡んでくるんです。
で、やっぱり私が物件探しのときに大事にしているのは、「リノベーションで変えられない部分は何か」っていう視点ですね。たとえば、どれだけ気に入った間取りがあったとしても、日当たりがどうしても悪いとか、立地がどうしても納得できないとかっていうところは、リノベではどうしようもないんですよね。
逆に、室内の間取りだったり、空間の広さみたいなところは、リノベーションでガラッと変えることができる。たとえば、「ちょっと天井が低くて圧迫感あるな」って思っても、天井を抜いたら意外と気持ちいい高さになるとか、「暗いな」って思った部屋も、内窓とか工夫すれば光の取り込み方が変わって明るくできる、なんてこともあります。
一緒に街を歩きながら考える、理想の暮らしの“土台”
早:
さきほどの話にあったように物件選びって、建物の条件だけじゃなくて、環境など街の雰囲気もすごく大事ですよね。
鹿島:
そうですね。お客様の中には、「行ったことない街だけど、条件的には良さそう」ってケースもけっこうあるんです。そういう時は、実際に一緒にその街を見に行くことが多いですね。駅周辺の雰囲気や商店街の様子なんかも歩いて確認したりして。
早:
それってすごく頼もしいですね。街のことってネットで調べても限界あるし、実際に歩いてみないと分からないことも多いじゃないですか。
鹿島:
そうなんですよ。もう10年近くこの仕事をやっているので、東京はもちろん、埼玉や神奈川の街もかなり歩いてきました。その経験を活かして、お客さんの好きそうな町の雰囲気をくみ取って物件も紹介していきます。
早:
鹿島さん、本当にいろんな街に詳しいですよね。月に何件も物件を見てるから、知識も経験もすごいです。
鹿島:
ありがとうございます(笑)。でも本当に、ひとつとして同じ条件の人っていないので、「ここがいい」と思える物件に出会えるまで、長い付き合いになることもありますね。過去には1年かけて一緒に探した方もいましたよ。
早:
えー、1年! でもその分、信頼関係もしっかり築けそうですね。
鹿島:
そうですね。やっぱり「家を買う」って大きな決断なので、お客様が納得いくまでじっくり寄り添っていきたいなと思っています。
設計との連携はどうしてる?
早:
設計の方とはどういうふうに連携しているんですか?
鹿島:
これ! という物件が出てきた時は、設計担当に「この物件でこの予算で、こういうことがしたい」と伝えて、手書きの間取りなどで可能性を探ってもらいます。
そこで、見えない部分の懸念点(構造や配管など)も事前に共有してもらって、それをお客さんにきちんと伝えたうえで、最終的に判断してもらうようにしています。
早:
即時対応できる体制があるのは、すごく心強いですね。
鹿島:
設計との距離感が近い分、お客さんにとってもスムーズに判断できるようにサポートできると思います。
スピード感と信頼感、そして寄り添い。
早:
やっぱり不動産の人とリノベーションする人が別会社とかだと、やりとりに時間がかかっちゃってる間に「取られちゃった!」みたいなケース、結構ある気がするんですよね。
鹿島:
そうですね、本当に。うちはなるべく早く返すようにしていて、「こういうふうにできますよ」っていう話を1〜2日以内には必ずお客さんに伝えるようにして、その間にローンの準備とか契約の流れまでスピーディーに持っていくようにしてます。
早:
なるほど。不動産って、何千万もするのに本当に動きが早くて、「今日見て今日決めろ」みたいな世界ですよね……。
鹿島:
そう、実際そうなるんですよね。特に人気エリアだとすごく申し込みなど早いんで、急がなきゃっていう場面はあります。もちろん「これだ!」って確信が持てる物件の場合ですけどね。
早:
「これだ!」がわかるのも、何十件も一緒に見て、「この人にはこういうのが合いそう」って鹿島さんがわかってるからこそ、ですよね。
鹿島:
はい、そうなんです。だからやっぱり、不動産とリノベを別々に探すよりも、最初からセットでやったほうがスムーズだと思います。
続きは第2弾で
今回はここまで!
対談企画第2弾は “リノベしたいけど、物件探しが不安”な人へ~不動産担当にざっくばらんに聞いてみた~に続きます。
記事では一部要約や訂正、文言の追加を行っていますが、収録ではそのままの言葉でお聞きいただけます。
インタビュアーの早が行っているPodcastで全編聞くことができますのでこちらもぜひ
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